2021.12.15

美容サロン事業M&Aの一般的な流れは?(前編)

  • 売りたい方
  • 買いたい方
M&A豆知識

美容サロン事業のM&Aは個人事業主間でのケースが非常に多く、過去にM&Aの実施経験がある方は非常に稀です。

つまり、M&Aという言葉から受ける「難しそうな印象」に反して、実はプロフェッショナル同士ではなくても日常的に行われています。

しかし、当然ながら重要な契約を伴うため、抑えるべきポイントは様々あります。

この記事では、これから美容サロン事業のM&Aに挑戦しようとお考えの皆様に「美容サロン事業M&Aの一般的な流れ」をテーマに前編・中編・後編に分けてわかりやすく解説いたします。

なお、この記事は美容サロンM&Aの大半を占める小規模事業者間における事業譲渡を前提とした概要説明に留めており、詳細に関しては割愛しております点をご留意ください。

 

M&Aはマッチングから始まる

サロン不動産ネットでは、マッチングから各種交渉・契約まで全ての行程を担当コンサルタントが支援する「フルサポートプラン」および「仲介プラン」と、全ての行程を売り手と買い手が直接交渉で行う「セルフプラン」あります。

マッチングで最も重要なのは「双方の目的と一致する案件」であり、譲渡価額だけでは測れない相性があります。

美容サロン事業のM&Aで、担当コンサルタントがマッチングを行う際に最も時間をかける部分は、この「目的の一致性と相性を見極める」部分となります。

売り手の求める条件として、当然「希望譲渡価格」が挙げられますが、それ以外にも一例として「美容サロン経験のある企業が良い」「知り合いのサロンは避けたい」「従業員を重用していただける新規参入の企業が良い」「コミュニケーション力の高いオーナーが良い」などの様々な希望があります。

買い手側も予算があるため金銭条件や業績が最も重要ですが、それ以外にも「教育型サロンが良い」「業務委託型サロンが良い」「既存サロンと合わせて管理できる場所が良い」「現在のオーナーに数ヶ月は引き継ぎ支援して欲しい」などの様々な希望があります。

担当コンサルタントが支援する場合は双方の各希望条件をしっかりとヒアリングしたうえでマッチングを図りますが、直接交渉の場合は数ある案件にアクセスし、相互に確認し合う必要があります。

その為、セルフプランをご利用いただくなかで「マッチング」を進める際に重要なポイントは「どの点を重要視して交渉相手を決めるか」という部分です。

スムーズなマッチングのためにも事前にしっかりとご検討ください。

 

秘密保持契約(NDA)の重要性

マッチングを経て実際に協議が始まると、売り手も買い手も相互に重要な情報の交換となり、売り手は「自己のサロン名」や「業績情報」その他、「事業を特定できる情報」を買い手に対して開示することになります。

この重要な情報が、万が一にも外部に流出してしまった場合に何が起こるでしょうか。

例えば「従業員の一人が知ってしまった」のであれば、その噂は瞬く間に全ての従業員に広がってしまい、退職者が出てしまってもおかしくありません。

逆に買い手の情報が外部流出した場合に、上場企業であれば「インサイダー情報の流出」となり、想像できないほどの損害や信頼低下につながる場合もあります。

このように「秘密情報の流出」は売り手と書いての双方にとって「あってはならない行為」であるため、それらを罰則をもって抑止するための契約が「秘密保持契約(NDA)」なのです。

情報開示を行う前には必ず「秘密保持契約(NDA)」を締結しましょう。

 

事業実態を開示する資料は事前の準備がキモ

秘密保持契約の締結後、現在の業績(売上・利益情報)やサロンの賃貸借契約書、従業員リストや組織図その他、事業の実態を表す様々な資料の確認が始まります。

基本的に売り手は、買い手が必要とする各種資料を用意して開示することになり、その開示情報を元に買い手は分析を行い「その事業の買収協議を進めるべきか否か」という方向性の判断をします。

つまり、この開示情報だけで「買う・買わないの判断が下される訳ではない」ということです。(この部分は後編で触れます)

この資料確認が美容サロン事業M&Aでは長期化する傾向があり、その理由としては「求められた資料の準備に時間を要する」点が挙げられます。

この期間を少しでも短縮するために、買い手は「売り手に提出を求める資料リスト」を事前に用意し、協議が始まった時点でリストを共有することを心掛けましょう。

また、リスト作成時に抑えるべき点として「買収協議を進めるか否かの判断に必要な範囲での資料提出を求める」ことです。

最終的に事業価値を判定するために行う「デューデリジェンス」に必要な資料の提供をこの時点で求めるのは売り手の負荷が極めて高く、譲渡先候補として認められていない段階で要求することは破談の要因ともなりかねませんので、留意しましょう。

売り手は「リストを確認した時点で資料準備に着手し、既に用意がある資料は早期に開示する」ことで、スムーズな協議につながります。

なお、売り手は最低限として「直近3期分の決算書・進行期分の月次残高試算表・賃貸借契約書・店舗平面図・従業員リスト」を用意しておくことをお勧めいたします。

これらの情報開示の結果として、買い手が「買収協議を進めたい」となった場合に、次のステップである「トップ面談」に進みます。(中編に続く)

 

さいごに

サロンM&Aネットは、美容サロン事業を営む皆様の事業承継に関するお悩みを全力でサポートいたします。

M&Aは初めてだから不安だ」という気持ちは当たり前のことです。

私達は美容サロン事業に特化したM&A仲介事業者として、15年以上に渡る豊富なサポート経験がございます。

M&Aに限らず、出店や閉店に関するお悩みやお困りごとがございましたら、無料相談を受け付けておりますので、お電話やお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

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