2025.04.25

キャッシュフローとは?美容サロン経営者なら知っておきたいお金の流れ

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M&A豆知識

「勘定合って銭足らず」にならないために!

「黒字なのになぜか手元のお金が足りない…」という悩みは、
経営を始めたばかりの美容室オーナーさんにとってよくある問題です。
帳簿上では利益が出ていても、実際のお金の流れ(キャッシュフロー)を正しく管理していなければ、
月末にスタッフへの給与や必要な仕入れができなくなることがあります。
この記事では、キャッシュフローの基本的な考え方とその管理方法を具体例を交えてご紹介します。

そもそもキャッシュフローとは?

キャッシュフローは、サロンの日々の現金の出入りを指す言葉です。
帳簿上では売上や利益が上がっていても、
実際に手元に現金が入るタイミングが異なることがあります。
例えば、クレジットカード決済の場合、売上が記録された後も入金は先になるため、
結果として現金不足に陥る可能性があるのです。

キャッシュフローが重要な理由

現金の流れをしっかり把握していなければ、
支払いが集中するタイミングに十分な資金が確保できず
スタッフの給与や家賃、光熱費などの固定費に支障が出ることがあります。
また、キャッシュフローを見落とすと、無理な設備投資や急な人員増加をしてしまい
結果的に経営が不安定になる恐れがあります。
逆に、安定したキャッシュフローがあれば、
新たなサービスの導入や内装改装、広告投資などに安心して取り組むことが可能です。

キャッシュフローの仕組み

美容サロンの経営におけるキャッシュフローは、
日常の営業活動、将来の投資活動、そして資金調達や返済に関わる財務活動に分けられます。

営業キャッシュフロー
日常の営業活動による現金の出入りです。

例:お客様からの現金やカード決済による売上
美容材料の仕入れ費用
スタッフへの給与や交通費などの経費

投資キャッシュフロー
将来の経営を見据えた投資活動に関わる現金の流れです。

例:新しい美容機器の購入
店舗内装の改装や設備更新

財務キャッシュフロー
資金調達や返済に関わる現金の動きです。

例:銀行からの借入れやその返済
オーナー自身の追加出資

また、「フリーキャッシュフロー」という考え方も重要です。
これは、営業活動で得たキャッシュから設備投資などの支出を差し引いた、
「自由に使える現金」のことを指します。
フリーキャッシュフローがプラスであれば、
サロンの運営や将来の成長に必要な投資に回せる余裕があると言えますが、
マイナスになっている場合は、経営の健全性を見直すサインかもしれません。

「黒字なのにお金がない」状態が起こるワケ

実際に起こりうる状況として、まず挙げられるのは売掛金の増加です。
例えば、お客様がカード決済や後払いを利用すると、売上として計上はされるものの
入金が遅れるため月末の給与支払いに影響が出る場合があります。

さらに、サロンの改装や最新機器の導入など、過剰な設備投資を一度に行ってしまうと
帳簿上は資産として計上される一方、実際の支出が急激に増え、
手元の資金が減少するリスクがあります。

加えて、コロナ融資など低金利で借り入れた資金の返済時期が重なると
一時的に大きな出費が発生し、現金不足に陥る可能性も考えられます。

さらに、大きな利益が出ているときも、予想外に大きな納税額が必要で
現金不足になる、というケースもあるのです。

キャッシュフローを管理する方法

まずは、毎月の現金の入出金をしっかり記録し、
会計ソフト等を活用してキャッシュフロー計算書を作成することが大切です。
これにより、実際の現金状況が一目で把握できます。
次に、来月やその先の入金と支払いの予定をまとめた資金繰り表を作成し、
現金不足が起こりそうなタイミングを予測しておくと、
急な出費にも事前に備えることができます。

特にキャッシュが減少している時期には、日々の入出金管理(日繰り管理)が重要となり、
明日の支払いにも備えた具体的な計画を立てる必要があります。
また、資金繰り表を作成することで、来月やその先の入金と支払い予定を把握し、
キャッシュ不足が予測されるタイミングを事前に見つけることができます。
こうした計画表は、急な支出や返済スケジュールに対応するための
「先回り」策として非常に有効です。

資金繰り表のひな型は、金融機関のホームページなどからダウンロードできます。

カード決済会社や取引先との契約内容を再確認し、
入金サイクルの短縮や支払いサイトの延長など、
資金の流れをスムーズにする工夫も有効です。
さらに、必要な美容材料の在庫管理を見直し、過剰な仕入れを避けるとともに、
投資に関してはキャッシュフローの安定を確認してから実施するのが良いでしょう。

キャッシュフロー改善の具体例

例えば、カード決済の入金タイミングを見直すことで、入金サイクルを短縮し、
月末の資金繰りを改善することができます。
また、毎月の固定費やサブスクリプション費用、在庫の過剰な仕入れなどを整理し、
無駄な支出を削減することで、余裕ある現金管理が可能になります。
さらに、もし借入金の返済が厳しい状況に直面している場合は、金融機関と相談し、
返済スケジュールの変更や追加融資の検討を行うことも一つの手段です。

現金の流れを見える化しましょう

美容サロン経営で成功するためには、帳簿上の黒字だけでなく、
実際に手元に残る現金の流れを正確に把握することが不可欠です。
まずは資金繰り表やキャッシュフロー計算書を作成し、現状の確認から始めましょう。
そして、売掛金の入金タイミングの見直しや、
経費の削減、入金・支払いのサイクル改善など、
具体的な改善策を実施することが大切です。
もし不安や疑問があれば、早めに税理士や金融機関などの専門家に相談し、
アドバイスを受けることをおすすめします。
実際のお金の流れを意識した健全な経営を目指しましょう!

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